「首が回らない……(お金の話じゃなくて、物理的に)」
在宅勤務を続けていると、いつの間にか首がガチガチになっていること、ありませんか? 朝は平気だったのに、夕方になると首が重くて、振り返るのすらしんどい。ひどいときは頭痛やめまいまでセットでやってくる。
首こりって、肩こりの影に隠れがちだけど、実はかなりやっかいなんです。放っておくと頭痛、目の疲れ、集中力の低下と、あらゆるところに影響してきます。
でも安心してください。首こりはセルフケアで「あ、ラクになった」と感じやすい場所でもあるんです。この記事では、首こりの原因から段階別のケア方法、受診のサインまでまとめました。首がつらい人、ぜひ読んでみてくださいね。
首こりの原因
首こりをケアするには、まず「なぜ首が凝るのか」を知っておくのが近道です。
モニター位置が合っていない
在宅勤務で一番多い首こりの原因がこれ。ノートPCをそのまま机に置いて使っていると、画面が低い位置にあるので、首を下に向ける姿勢になりますよね。
人間の頭は約4〜5kgもあります。ボウリングの球くらいの重さ。頭が首の真上にまっすぐ乗っていれば負担は少ないのですが、前に15度傾くだけで首への負担は約12kgに。30度傾くと約18kgにまで跳ね上がります。
ノートPCを見下ろす姿勢は、まさにこの「首が前に傾いた状態」。毎日8時間、18kgのダンベルを首で支えているようなもの。そりゃ凝りますよね。
スマホ首(テキストネック)
仕事が終わったらスマホをダラダラ……これ、首にとっては「残業」です。スマホを見るときの姿勢は、首が前に突き出て、あごが下がった状態。いわゆる「スマホ首」です。
在宅勤務でPC作業→休憩でスマホ→またPC作業→また休憩でスマホ……この繰り返しだと、首は一日中「前に傾いた姿勢」から解放されません。
ストレスによる筋緊張
意外と見落とされがちなのが、精神的なストレスが首こりを引き起こすパターン。ストレスを感じると、無意識に肩が上がり、首に力が入ります。
在宅勤務特有のストレス——孤独感、オンオフの境界のなさ、画面越しのコミュニケーション——が、知らないうちに首の筋肉を硬くしているかもしれません。
冷え
冬場やエアコンの効いた部屋で首が冷えると、筋肉がギュッと縮こまってこりやすくなります。夏でもエアコンの風が直接首に当たっていると、意外と冷えるもの。ストールやタオルを首に巻くだけで、かなり違いますよ。
首こりレベルチェック
自分の首こりがどのくらいなのか、ちょっとチェックしてみましょう。レベルに合わせたケアを選ぶことで、効率よくほぐせます。
軽度:「ちょっと重いかな」
- 首を動かすと「張ってるな」と感じる
- 夕方になると首が重くなる
- マッサージすると気持ちいいと感じる
- 一晩寝れば翌朝にはラクになる
このレベルなら、日常のセルフケアで十分対応できます。「ちょっと重いな」と感じた時点でケアするのがベスト。放置するとどんどんレベルが上がっていくので要注意。
中度:「けっこうつらい」
- 首を動かすと痛みを感じる
- 朝起きたときから首が重い
- 肩こりや頭痛を伴う
- 首の動く範囲が狭くなっている
- デスクワークに集中しにくい
このレベルだと、意識的にケアの時間を取る必要があります。1時間に1回のストレッチを習慣にしましょう。
重度:「日常生活に支障がある」
- 常に痛みやだるさがある
- 頭を動かすのがつらい
- ズキズキする頭痛が頻繁に起きる
- 腕や手にしびれを感じる
- 寝つきが悪い、目が覚める
このレベルは、セルフケアだけでなく専門家への相談をおすすめします。特にしびれがある場合は早めに受診してくださいね。
座ったままできる首こりケア(段階別)
レベルに合わせた首こりケアを紹介します。無理は禁物。痛みを感じたら手前でストップしてくださいね。
軽度向け:首ゆっくり回し
一番ベーシックな首ケアです。
やり方:
- 背筋を伸ばして、肩の力を抜く
- あごを胸に近づけるように、ゆっくり首を前に倒す(5秒)
- そこから右方向に、ゆーっくり円を描くように回す
- 1周に15〜20秒かけるくらいのスピードで
- 右回り3回、左回り3回
ポイント: とにかくゆっくり。首を回すときに「ゴリゴリ」と音がしても、痛くなければ大丈夫。筋肉がこわばっている証拠です。回すうちにだんだんスムーズになっていくのを感じてくださいね。
首の後ろ側に通りかかるとき、力を入れて無理に倒さないこと。首の後ろは繊細なので、やさしく通過するイメージで。
中度向け:肩すくめリリース
首こりが進行すると、肩も一緒にガチガチになります。肩の力を抜くことで、首への負担もだいぶ軽くなります。
やり方:
- 両肩をグーッと耳に近づけるように持ち上げる
- 「もうこれ以上上がらない」ところまで上げたら、5秒キープ
- 口からフーッと息を吐きながら、「ストン!」と一気に肩を落とす
- 落としたときの「あ、力が抜けた」という感覚を味わう
- 7〜10回繰り返す
ポイント: 「持ち上げる→落とす」の落差が大きいほど、脱力の感覚がわかりやすくなります。3回目くらいから「あ〜気持ちいい……」となるはず。
追加で「肩甲骨寄せ」もセットでやると効果的。両腕を後ろに引いて、肩甲骨をギュッと寄せる→5秒キープ→脱力。5回。背中がゴリゴリ動く感覚、クセになります。
重度向け:タオルストレッチ
首こりがひどいとき、手だけでケアするのはなかなか大変。タオルを使うと、力の加減がしやすくなります。
やり方:
- フェイスタオルを首の後ろにかけて、両端を両手で持つ
- タオルの両端を斜め上に引っ張りながら、あごを軽く上に向ける
- 首の後ろ側がじわ〜っと伸びるのを感じたら、10秒キープ
- ゆっくり元に戻す
- 3〜5回繰り返す
ポイント: タオルが首の重さを支えてくれるので、首の筋肉がリラックスしやすい状態でストレッチできます。引っ張る力はやさしく。「気持ちいい」と感じる程度でOKです。
横方向のタオルストレッチ:
- タオルを首の右側にかけて、右手で上から、左手で下から持つ
- 右手を右斜め上に引きながら、首を右に傾ける
- 左の首すじがじわ〜っと伸びるのを感じたら10秒キープ
- 反対側も同じように
タオルのサポートがあるぶん、手で押すよりもやさしく、でもしっかり伸ばせます。お風呂上がりの温まった状態でやると、さらにほぐれやすいので試してみてください。
スマホ首を防ぐ姿勢のコツ
首こりをケアしても、原因となる姿勢が変わらなければまた凝ります。特に「スマホ首」は現代人の大敵。姿勢を少し意識するだけで、首への負担がグッと減りますよ。
スマホは目の高さまで上げる
スマホを見るとき、手を下に下ろした状態で覗き込んでいませんか? それだと首が前に突き出て、さっきの「18kgダンベル状態」になります。
スマホを持つ手を上げて、画面を目の高さまで持ってきてください。「腕が疲れる」という人は、反対の手でスマホを持つ腕のひじを支えるとラクです。
PC画面の高さを調整する
ノートPCの画面の上端が、目の高さと同じか少し下になるのが理想。ノートPCスタンドやPC台を使って画面を持ち上げ、外付けキーボードとマウスを使うのがベストです。
本を何冊か重ねてその上にノートPCを置くだけでもOK。即席だけど、首への効果は絶大です。
あごを引く意識
ときどき「あご引きチェック」をしてみてください。軽く二重あごを作るイメージで、あごをグッと後ろに引く。その状態が正しい首の位置です。
最初は「不自然だな」と感じるかもしれないけど、それは首が前に出た姿勢に慣れてしまっているだけ。続けていると、こちらの姿勢のほうがラクに感じるようになります。
目線の移動で首を動かす
PC作業中、画面だけをじーっと見続けると首が固定されます。意識的に目線を動かして、首もちょこちょこ動かしましょう。窓の外を見る、時計を見る、部屋を見渡す——そんな小さな動きでも、首の固定を防げます。
首こりがつらいときの注意サイン
セルフケアで対応できる首こりがほとんどですが、中には「これは専門家に診てもらったほうがいい」というサインもあります。以下のような状態があったら、我慢せずに医療機関を受診してくださいね。
すぐに受診してほしいサイン
- 腕や手にしびれがある: 首の神経が圧迫されている可能性があります
- 首を動かすと鋭い痛みが走る: 筋肉ではなく関節や神経の問題かもしれません
- 頭痛がどんどんひどくなる: 首こり由来じゃない頭痛の可能性も
- めまいや吐き気を伴う: 首の問題だけでなく、他の原因が隠れていることも
早めに相談したほうがいいサイン
- 2週間以上セルフケアしてもラクにならない
- 朝起きたときから痛みが強い(枕が合っていない可能性も)
- 首だけでなく肩・腕・背中に広がるこりや痛み
- 仕事に集中できないほどつらい
首こりは「たかが首こり」と軽く見られがちだけど、体が「ここ、限界ですよ」と教えてくれているサインです。無理して我慢するのがえらいわけじゃないので、つらいときは遠慮なくプロの力を借りてくださいね。
アオイ(からだカウンセラー)のひとこと
「首こりって、"今つらい"だけじゃなくて、"慢性化しやすい"のがやっかいなんです。でも逆に言えば、こまめにケアすれば慢性化を防げるということ。1時間に1回、首をゆっくり回すだけでいいんです。30秒のケアを1日8回やれば、それだけで首はだいぶラクになりますよ。アソビスイッチの『肩・首ケア』カードも使ってみてくださいね。」
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。体に痛みや不調が続く場合は、医療機関を受診してください。








